心室細動(VF)

今回は心室細動(VF)についてですね。

略語がAFと似てますね。

私自身学生時代は略語のVFとAFが混ざってしまい、どっちがどっちだったか分かりませんでした。

A=心房、V=心室で起こっていることです。

 

目次

心室細動(VF)とは

VFとは心室のいたる部位から電気刺激が発生しており、心筋がプルプルと痙攣しているような状態です。

有効な心室の収縮はなく、心臓のポンプとしての機能は失われ心停止の状態です。

身体の血液の循環は停止し、脈は触れず、意識が消失します。

そのままにしていると確実に死にいたる危険な不整脈です。

 

それでは波形です。
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判断のポイントは
①波形からPQRSTを判断することができない
②不規則に基線がゆれている

 

VFをみたときの対応

VFは危険度です。
この波形をみたときには直ちに患者さんのもとへと向かいましょう。

意識を確認し、意識消失しているのならば、直ちにスタッフを集め心肺蘇生を開始する必要があります。

 

 

治療

・心肺蘇生を行いながら、電気的除細動を行います。

・薬剤投与も考えられるため、点滴ルートがない場合は他スタッフはルート確保しましょう。
(緊急の際のルート確保は、最もルート確保しやすい正中が基本です。)

・心拍が戻っても、再びVFへと移行する場合もあるため要注意です。心拍が戻ったら、心臓カテーテル検査や心エコーなどを行い原因を探します。

 

余談ですが、「除細動」はこのVFと次回説明するVTのときに使用します。
心静止やPEAの時には使用できません。

それは、除細動という字を見てください。細動を取り除くと書いて「除細動」です。

バラバラに動いている心筋に外部から強い電気刺激を加えて、心筋全体に強制的にリセットをかけます。

それにより成功すれば、バラバラに動いていた心筋が揃って動くようになります。

心静止やPEAでは、すでに心筋は動いていないため、除細動を行っても無効なのですね。

心室細動(VF)と心室頻拍(VT)の違い‐心電図での違いを見分ける

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