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心停止とは
心停止とはどのような状態か皆さんご存知でしょうか?
心停止とはその名の通り心臓が完全に停止している状態だとは思っていませんか?
それは少し違うのですね。
心停止とは心臓がそのポンプ機能を失っている状態をいいます。
心臓が動いていようと、動いていまいと関係ありません。心臓のポンプ機能が失われた状態というのは、心臓から血液を駆出できなくなるということです。そのため、心臓のポンプ機能が失われると、全身への血液循環が途絶えてしまいます。
血液が全身の組織に送られないということは大変なことです。血液は、組織へと酸素や栄養分などを運ぶ役割もあります。そのため、血流が途絶えてしまうと、その先の組織は壊死してしまいます。
特に、脳への血流が失われるとすぐに意識消失につながります。また、脳への血流が4分間途絶えてしまうと不可逆的なダメージを受け始めてしまいます。
心停止は、死に直結する極めて危険な状態であるといえますね。
そのため、心停止の患者を発見した場合には、すぐにスタッフを集めて心肺蘇生を始めなければなりません。
特に胸骨圧迫により、血液を脳へと送り出すことが大切になります。血液の循環を保つことが重要になるのですね。
そんな恐ろしい心停止には4種類あり、致死的不整脈とも呼ばれます。
その波形を見かけたらすぐに患者のところへと駆けつけてもらいたい。それが心停止です。
心停止の種類
心停止には4種類あります。
1つずつ心電図波形と一緒に簡単に紹介していきたいと思います。
心静止(asystole)
心静止とは、心筋が活動のすべてを停止している状態です。
心静止についての詳細はこちらから→心静止
無脈性電気活動(PEA)
無脈性電気活動とは、刺激伝導系の電気刺激の発生はあっても心筋が反応していない状態です。
無脈性電気活動についての詳細はこちらから→無脈性電気活動
心室細動(VF)
心室細動とは心室のいたる部位から電気刺激が発生しており、心筋がプルプルと痙攣しているような状態です。
心室細動についての詳細はこちらから→心室細動
心室頻拍(VT)
心室頻拍とは、心室内から連続して発生した刺激によって、心室が連続で収縮した状態をいいます。
心室頻拍の中で、脈なしVT(pulseless VT)と呼ばれるものが、心停止の状態となり非常に危険な状態です。
心室頻拍についての詳細はこちらから→心室頻拍
心停止と心静止の違い
ハッカ油も、看護学生の時には心停止=心静止の状態であると思っていました。一般的にもそう思っている人が大多数であると思います。
それは、少し違うのですね。
ここまで読んで頂けていれば、もうすでに分かっていることかもしれませんが最後まで言わせて頂きます。
心停止とは、心臓がポンプ機能を失っている状態であり、
心静止は、心停止の種類の中の一つであると言えます。
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