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今回はペースメーカーのモードの中の3文字目である、ペースメーカーの作動モード(自己心拍への応答)について詳しく説明していきます。
ペースメーカーの3文字目には、自己心拍を感知したときにペースメーカーがどのように作動するのかを決める設定について表記されています。
以前説明しましたが、その3文字は以下のようになっています。
・I:抑制
・T:同期
・D:抑制と同期
目次
I:抑制について
I:抑制とは、その呼び方の通りペースメーカーのペーシングを抑制します。
その抑制はいつ起こるのでしょうか??
それは、設定以上の自己心拍があったときです。
つまりは、ペースメーカーによるペーシングをしなくても、すでに心臓が収縮している場合(自己心拍がある場合)にはペーシングは抑制されます。
心臓が自己で動いている時には、ペーシングをする必要は無いということですね。
逆に言うと、設定以下の心拍数にならないようにペーシングするんですね。
例として、ペースメーカーの設定がVVI70だとしましょう。
この場合はペースメーカーが心拍数70回/分以下にならないように作動します。
この時の心拍数が以下であった時、どのようなことが心臓で起こっているのか考えてみましょう。
①心拍数が70回/分の場合
②心拍数が90回/分の場合
①の時
これは、自己心拍が69回/分以下になっていることが考えられます。
そのため、ペースメーカーによるペーシングが行われていることが考えられます。
②の時
これは、自己心拍が90回/分ですね。
自己心拍は70回/分以上であるため、ペースメーカーによるペーシングは抑制されている状態が考えられます。
T:同期について
T:同期は、心房が収縮した後に、心室が収縮するという一連の流れをスムーズに行うために設定されます。
これは主にⅢ度房室ブロック(完全房室ブロック)の場合に問題になることです。
ペースメーカーは、心房と心室それぞれにセンシングとペーシングできます。
しかし、自己心拍が設定以下だからとペーシングを行った時、その疾患がⅢ度房室ブロックであった場合には電気刺激が心房の心室へと伝わらないため、心房・心室にそれぞれペーシングしなければなりません。
その時に、ペースメーカーが心房と心室を別々にペーシングしているのでは、心臓の状態としてはⅢ度房室ブロックと何も変わっていません。
そんな時にT:同期という機能が必要となるのです。
この設定をしている場合には、心房で収縮が起こった後、一定時間以上心室での収縮が無い場合には、ペースメーカーから心室に対して電気刺激(ペーシング)が送られ、心室での収縮が起こるようになります。
つまり、心房が収縮した後に心室が収縮するという、一連の流れを作ることができるのです。
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