今回はペースメーカーについてです。
働いているとペースメーカーを挿入している患者に出会うこともありますよね。
そんな時に困らないようにペースメーカーについても勉強していきましょう。
目次
ペースメーカーの形状
そもそも、ペースメーカーってどういう形をしているのか知っていますか?
画像を1つ準備してみました。
そして、この上の部分からリードと呼ばれる線を心房・心室につないでいます。
ペースメーカーの目的
ペースメーカーは、洞結節のなどの刺激伝導系の代わりとして、人工的な電気刺激を直接心筋に与えることで必要な心拍を得るためにコントロールするものです。
ペースメーカーは徐脈の際に挿入されます。
徐脈は心不全やアダムス・ストークス症候群などの原因となります。
心臓は通常、安静時で60~90回/分の心拍数が必要です。
さらに運動時では、その運動量に比例して酸素需要も高まり、必要な酸素を供給するために心拍数も上昇します。
しかし、徐脈性不整脈の場合には心拍出量が足りず心不全に陥りやすくなります。
最悪の場合には、アダムス・ストークス症候群となり意識が消失してしまうことにもなります。
そのような状態を防ぐために、ペースメーカーにより人工的な電気刺激を心筋に与え、必要な心拍数を得ることを目的としています。
ペースメーカーには、一時的に取り付ける一時ペースメーカーと、体内(皮下)に植え込んで永続的に使用する植込み式(恒久)ペースメーカーとがあります。
上で紹介した画像は植込み式ペースメーカーのものです。
ペースメーカーの適応
ペースメーカーの適応は以下のようになります。
・めまい、失神、心不全などの症状を伴う徐脈(徐脈の種類は問いません)
・無症状の場合でも3秒以上の心停止、または、心拍数が40回/分以下を認める場合
突然死を予防するため適応となる相対適応として以下のようなものがあります。
・Ⅲ度房室ブロック(完全房室ブロック)
・モビッツⅡ型房室ブロック
(ウェンケバッハ型は適応とはなりません)
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