今年もお盆の時期となり、ビールをはじめとしたお酒を飲む機会も増えているもではないかと思います。
お酒を飲んでいるとき、普段よりもトイレに行く頻度が多くなったと感じたことはありませんか?
それは間違いではありません。
お酒を飲むとトイレが近くなります。それには理由があるのです。
その理由とは、お酒に含まれるアルコールには尿を排泄する作用があるためです。
普段、人の体内ではいろいろなホルモンなどの影響で一定の状態に保たれています。
そのことは、尿についてもいえます。
尿は、血液が腎臓でろ過されて生産されます。しかし、ろ過されたものがすべて体外に排泄されるわけではありません。
腎臓でろ過される尿の基となる原尿は大人で1日140~180Lにもなります。
しかし、腎臓と膀胱をつなぐ尿細管という場所で、再吸収され最終的に体外に排泄される尿は1日1~1.5Lという量になります。
この再吸収する際にホルモンの影響が関係します。
多くのホルモンが関係するのですが、アルコールはその中のADH(抗利尿ホルモン、バゾプレッシン)というホルモンを抑制することにより、尿の排泄を増やしてしまうのです。
ADHは尿細管での再吸収を促進する役割があります。
つまり、尿を体外に排泄する量を少なくするわけですね。
それをアルコールが抑制することにより、尿が体外に多く排泄される状態になってしまうのです。
そのため、トイレへと行く回数も増えてしまうのですね。
アルコールのほかにも身近なものに、このADHを抑制する成分があります。
それはカフェインです。
以前の投稿でカフェインを含むコーヒーやお茶は水分補給には適さないとお話させて頂きました。
カフェインもADHを抑制してしまうため、どんなにそれらで水分補給してもそれ以上に体外に排泄される量が増えてしまいます。
結果として、脱水状態を助長してしまうのですね。
水分補給の際には注意するようにしましょう。
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