心室性期外収縮(PVC)の心電図とは-原因や発生時の対応

 

心室性期外収縮(PVC)とは

PVCは、通常の洞結節での刺激よりも早いタイミングで心室内に異常な刺激が発生してしまい、その刺激が心室内で伝導してしまうために起こります。

前回のPAC似ている部分がありますね。

しかし、心房で起こるか、心室で起こるかではその電気刺激の伝導の仕方が異なります。

 

PACでは心房で異常な刺激が発生するため房室結節以下の刺激伝導系に伝導しています。そのため、心室は通常どおり左右同時に収縮します。

PVCでは、心室で異常な刺激が発生するため刺激伝導系に上手に伝導することができないのです。

そのため、刺激が発生したほうの心室が先に収縮し、その後反対側の心室が収縮するというかたちになってしまいます。

心臓は全身に血液を送るポンプの役割をしています。

本来の左右の心室が同時に収縮するかたちであれば、有効な拍出をすることができます。しかし、片方ずつの収縮になってしまうPVCは有効な拍出にはなりません。

 

その上、通常よりもタイミングが早いため、まだ血液が心房から心室へと移動していないことも考えられます。

有効な拍出にはなりませんが単発であればそれほど問題になることはありません。

 

健常者でも単発のPVCは発生することもあります。PACと同様に加齢による影響で増加します。

 

それでは、波形です。
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PVCの判断のポイントは
①P波がない
②本来よりも早いタイミングでQRS波が発生している
③QRS波は幅が広く(ワイドQRS)大きい
④T波はQRS波と逆方向へ発生している
⑤基本調律はSRとAFのどちらであっても起こりうる

洞結節よりも早いタイミングでの刺激ですのでP波はみられません。

左右の心室が別々に収縮していしまうため、2段階収縮のようなかたちになるためQRS波の幅は広くなってしまいます。

 

ワイドQRS波は刺激伝導系が上手く働いていないときに起こってしまいます。

PVCは心室での異所性刺激ですので、基本調律によらず発生します。

心室性期外収縮の分類

PVCの分類について説明していきます。

PVCの重症度分類としてLown分類があります。その名前の通り、PVCの重症度を分類したものです。

現在では頻発や連発以外の意義は薄れてきているようなのですが、こういうものがあることを頭の片隅にでも置いておいてください。

Lown分類のGRADEと特徴を記していきます。
GRADE0:期外収縮なし
GRADE1:散発性(30回/時間未満)
GRADE2:頻発性(30回/時間以上)
GRADE3:多源性(多形性)
GRADE4:a→2連発. b→3連発
GRADE5:R on T

GRADE3以上が注意が必要だといわれています。

波形をみていきましょう。
多形性

連発
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この波形は3連発ですね。
3連発以上のPVCが出現した場合は、定義上では心室頻拍(VT)とされています。
R on T
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T波と重なるタイミングでPVCが発生しています。
これは危険度です。

T波は心室不応期で心室収縮が抑制される時期をさしています。このタイミングでのPVCはトルサード・ド・ポアンツという非常に危険な心室頻拍(VT)へと移行する可能性があります。

 

心室性期外収縮(PVC)をみたときの対応

単発であれば危険度はです。特に対応は必要ありません。

基礎疾患にもよりますが、多形性や2連発が続く場合は注意が必要となります。心疾患がある場合にはリスクを高めに見積もっておくといいでしょう。

3連発以上のものやR on Tは致死的不整脈へと移行する可能性があるため医師へと速やかに報告しましょう。

 

治療

・単発であれば経過観察であることが多いです。

・PVCは単発であればほとんど問題になることはありません。
しかし、その発生の仕方によっては危険度が変わってきます。

心室性期外収縮(PVC)と上室性期外収縮(PAC)の違い-心電図を見分ける

2016.07.10

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2 件のコメント

  • むらかみまさみ より:

    こんにちわ。昨日心不全の患者様のモニターでpvc10連発ありHR70台で元の波形に戻りました。ハンプ投与中で肺のうっ血もよくなり今日ハンプ中止の予定です。医師に報告しハンプ2mlから1mlに減量指示がありました。BP100台で経過していたからかもしれません。一時的な連発は様子を見ても大丈夫なのですか。

    • ハッカ油 より:

      こんばんは!管理人のハッカ油です。
      ご質問ありがとうございます。
      PVCの連発ですね。その時の患者さんの自覚症状はあったでしょうか?
      患者さんの病態にもよると思いますが、症状がないような場合には経過観察されることが多いみたいです。
      症状がある場合や頻回に起こる場合には内服薬によるコントロールを行ったり、それでも改善されない、もしくは脈無しVTやVFへ移行するような場合にはカテーテルアブレーションの適応も考慮されます。

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