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ADLからのおむつ選択
おむつを選択するにあたりADLを確認し、その状況に合わせた排泄アウターを使用することが必要となります。
その理由としては、特に臨床の現場でいえることですが、急性期からリハビリ期への移行期があるためです。
リハビリで歩行訓練をしているような場合にテープタイプおむつを使用していれば、股関節の関節可動域が制限されてしまい非常に歩きにくい状態になってしまいます。
そうならないための排泄アウター選択について紹介していきます。
①寝たきりの場合
ADLが低下してしまい寝たきりである患者に対しては、おむつ交換は看護・介護者が実施することになります。
そのため、臥位で交換することができるテープタイプのおむつの適応となります。
最近はパンツタイプでも吸収量が多いものや、寝ていても横漏れしにくいものもあるが、基本的にはパンツタイプは寝て使用するには不向きです。
②リハビリ期の場合
座位保持可能な場合やトイレに行ける場合は、昼間は活動を妨げずトイレ排泄訓練などが容易で、夜間は失禁のために看護・介護者によるおむつ交換が可能な2wayタイプ。または、パンツタイプの適応となります。
立位が不安定な場合は片手は壁や手すりに掴まるため、片手で着脱できるものを選択する必要があります。
2wayタイプの場合には夜間は、テープ式おむつとして使用することもできます。
③活動期(立位・歩行可能)な場合
自力での掴まり立ち、または歩行が可能な場合はパンツタイプの適応となります。
活動に支障がなく服装への影響も少ないため、活動性のある患者に適しています。
排泄アウターの選択
排泄アウターを選択する場合、適切なサイズを選択することが重要になります。
おむつは大きすぎても、小さすぎても問題となるのです。
正しいサイズが選択されなければ漏れや皮膚トラブルの原因となり、結果として不要なおむつのコストと労力がかかってしまいます。
また、メーカーによっても同サイズであっても差があるため、おむつの外袋に書かれてあるウエストサイズを参考に体型に合わせた選択が必要です。
排泄アウターのサイズを選択するにあたり、患者の体格を知る必要があります。
テープタイプの場合はヒップサイズ
パンツタイプ・2wayタイプの場合はウエストサイズ
を計測部位としてサイズの選択をしていきます。
寝たきりの患者の場合、腹囲が大きく脚が細いため股の間から排泄物が漏れることがあります。
この場合には、股のギャザーに高さがある製品やギャザーが二重構造になっている製品が向いています。
また、痩せている患者の場合は、ウエストに隙間があいてずれや背中漏れの原因となるため、ウエスト部分に伸縮性のある製品が向いています。
排泄インナーの選択
排泄インナーを選択する際は、その患者の尿量と交換頻度に合った吸収量の製品を選ぶことが重要です。
尿取りパッドは吸収量が3ml程度のものから2000mlのものまで幅広くあります。
おむつから排泄物が漏れるトラブルの多くは、吸収量が合っていないか、当て方に問題があることがほとんどです。
吸収量の多い製品に関しては、夜間などおむつ交換回数が少ない場合に選択します。
特に在宅では、介護力の問題からおむつ交換の回数が少なくなる場合があります。
そのような場合は、吸収量の多いパッドを選択することが原則となります。
製品を選ぶ場合のポイントとしては、メーカーによって幅や固定テープが異なるので、パンツタイプと同一のメーカーのものを使用したほうが相性が良いです。
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