小児の紫斑病の病態と看護

目次

【病態】

《特発性血小板減少性紫斑病(ITP)》
何らかの原因によって自己の血小板を破壊する抗体(血小板付着抗体とよばれる免疫グロブリン)が生成され、それによって血液中の血小板の数が著しく減少する病気です。

ITPは急性型では血小板数はときに1万/㎣以下となることがあり赤血球が自然遊出し、また血小板のはたらきである血管破綻の修復作用が低下して点状出血班や紫斑が起こります。

6ヶ月以内に多くは自然に治る急性型と、経過が年余にわたる慢性型にわけられますが、小児期のITPはおおよそ90%が急性型です。
急性型の多くは、発病前2~3週間以内に、上気道感染、風疹などの先行感染が認められます。
この際の感染に生成された血小板付着抗体によって血小板の破壊がおこり、ITPを発症させると考えられています。

《血小板非減少性紫斑病》
小児の血小板非減少性紫斑病の代表的なものにアレルギー性紫斑病があります。

発病前2~3週間以内に先行感染が認められ、血小板数は正常であり、紫斑の出現する原因は血小板の減少ではなく、血管炎による出血がその本体であろうと考えられています。

血液中の免疫グロブリンA(IgA)の増加や組織へのIgA免疫複合体の沈着がみられることから、なんらかの外来高原に対するアレルギー反応であろうと推測されるが詳細は不明です。
予後は良好とされています。

【症状・診断】

≪特発性血小板減少性紫斑病:ITP≫
症状:鼻出血、皮下出血、口腔内出血、消化管出血、血尿
診断:ITP診断には、骨髄穿刺によって採取した骨髄を調べ、①血小板のもとになる巨核球が正常もしくは増加、②他の骨髄内の血球に異常を認めず、また③他の凝固系検査でも異常を認めないことが要件となるが、典型例では骨髄穿刺が省略されることも多い。

≪血小板非減少性紫斑病≫
症状:おもに下肢に蕁麻疹様の丘疹出現、関節痛、腹痛、顔面・主肺の血管性浮腫、下血、血尿・タンパク尿などの腎炎
診断:紫斑をはじめとした皮膚症状、腹部症状、関節症状が3大症状

【治療】

≪特発性血小板減少性紫斑病:ITP≫
症状が軽い場合はとくに治療を必要としないが、強いときはステロイドホルモン、ガンマグロブリン大量投与などが行われます。

≪血小板非減少性紫斑病≫
基本的には特別な薬物治療の必要性はなく安静を保ち、症状に合わせた対症療法を行います。

【看護】

  • 身体の一部に強い圧迫を加えないようにする。特に駆血帯は衣類またはタオルを巻いた上から縛り、短時間で済ませる
  • 清拭、先発時は強くこすらないよう注意する
  • 排便コントロールを行い、便秘にさせない
  • 鼻は強くかまないように指導する
  • 長時間の立位は下肢に皮下出血を起こすためさける
  • 安静が保たれるよう環境をととのえる
  • 歯茎からの出血がある場合は歯ブラシの使用をさけ、やわらかいガーゼなどで水拭きする

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