喉頭炎(クループ)の病態とは

目次

【病態】

乳幼児の気道の内径はもともと小さいうえ、炎症による粘膜浮腫や線毛運動障害、喀痰喀出不良による喀痰の軌道への付着によりさらに小さくなるため、小児の解剖学的に上気道は狭窄を来しやすいです。

喉頭は漏斗状で声門下で最も狭く、高度な浮腫を生じやすいです。

感染により粘膜浮腫を中心とした炎症性変化が声門下を中心とした上気道に及び、気流が制限されて、吸気性喘鳴や嗄声などの上気道狭窄症状を来します。
狭窄が進行すると気道抵抗が上昇し、努力しなければ呼吸ができなくなります。

原因としては、主にウイルス感染(パラインフルエンザウイルスが有名。そのほかRS、アデノ等があります。)

【疫学】

・秋から冬にかけて多く発症。生後7カ月~3歳に多く、男児に多いです。

【症状】

・鼻症状や微熱が1~3日程度先行した後、吸気性喘鳴や嗄声、犬吠様咳嗽が出現し、夜間や啼泣などにより悪化します。

重症化しやすい要注意な疾患であり、吸気性喘鳴、嗄声、犬吠様咳嗽が頻繁にみられる、明らかな陥没呼吸、呼吸音減弱、チアノーゼ、意識状態低下がある場合は入院適応となります。

【予防】

・急性喉頭炎自体を予防する方法はなし。原因となる微生物の感染に注意する必要がある。手指消毒、マスク、ワクチン接種。鑑別を要する喉頭炎は喉頭蓋に急激な炎症をもたらす疾患で、主にb型インフルエンザ菌(B型インフルエンザウイルスとは全く別物)適正なヒブワクチン接種でヒブによる急性喉頭炎は予防できます。

【薬物治療】

・エピネフリン吸入:気道の浮腫を取る目的です。効果は1~2時間。気管支拡張作用があり、心悸亢進、顔面紅潮、蒼白が副作用。(0.1%製剤を通常0.1~0.2mlに生理食塩水を加えます。

・ステロイド:デキサメサゾンを単回内服。注射薬については喉頭炎、喉頭浮腫に対して静脈内、点滴静脈内、筋肉内、ネブライザー、喉頭、気管注入が添付文書上認められています。

・抗ウイルス薬:インフルエンザウイルスの場合、内服(オセルタミビル、タミフル)吸入(リレンザ、イナビル等)点滴(ペラミビル、ラピアクタ等)

・抗菌薬:細菌感染は稀だが、それぞれ効果のある抗菌薬を投与します。

・加湿(治療の第一段階)、気道確保、人工呼吸器:呼吸状態が著しく悪化した場合使用します。

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