病院などで、おむつ交換や処置などの際に使用される手袋。
最近の施設では、ほぼディスポーザブル(以下ディスポとします)化されており、使い捨てですよね。
そんな、ディスポ手袋を二重に装着して使用する場面を見ることはないでしょうか?
もしかしたら、ベテランほど二重にして使用していることが多いのではないでしょうか?
今回は、意外と知られていないディスポ手袋についてです。
目次
なぜディスポ手袋を二重に装着してはいけないのか
医療や施設の場で手袋を使用する場合には、感染予防を目的としています。
それは、患者も医療者もどちらにも感染を拡大させないようにという意味を含んでいます。
しかし、手袋に守られているからと過信してディスポ手袋を二重に装着し、外側に装着している手袋が汚染したからと外し、内側の手袋をそのまま使用してしまうと感染を拡大させてしまう可能性があります。
なぜかというと
ディスポ手袋には「ピンホール」があるからです。
「ピンホール」とは、ディスポ手袋製造時にできてしまう眼には見えないほどの小さな穴をいいます。
全てのディスポ手袋に「ピンホール」があるわけではありませんが、眼には見えないためどの手袋に「ピンホール」が存在しているかは分からないため、全ての手袋に「ピンホール」があるかもしれないと思っていたほうがいいですね。
そういった手袋を使用していると認識すると、ディスポ手袋を二重に装着するとどうでしょう?
ピンホールからの汚染や病原体が内側のディスポ手袋へと拡大してしまうことが考えられますね。
そんな内側ディスポ手袋でおむつ交換や処置を継続すると、清潔であるはずの部分にも汚染や病原体が拡大してしまいますよね。
また、外側のディスポ手袋を外す際に、内側のディスポ手袋に直接汚染物が付着してしまう可能性もありますね。
このような理由でディスポ手袋を二重に装着してはいけないのですね。
どのように使用していけばいいのか
基本的には、おむつ交換などの際にはディスポ手袋は二重にして使用してはいけません。
- 清潔な手袋装着
- 便や尿の処置、陰部洗浄
- 汚染したおむつの廃棄
- 手袋を外す
- 手指衛生
- 清潔な手袋装着
- 新しいおむつの装着
- 手袋を外す
- 手指衛生
このような順番で、手袋は一枚のみ装着し、その都度手指衛生・手袋交換した方がいいでしょう。
まとめ
感染が拡大する場面は、医療者が介入している場合が多いです。
そのため、感染拡大を予防するためにも医療者の手技しだいということもいえると思います。
抵抗力の低下しているかもしれない患者さんにとって、感染が生じるということは、時に命に関わる重大なことになってしまう可能性もあります。
自分が感染を拡大させないよう、細かいことかもしれませんが注意していければと思います。
それが、患者のため、自分のためになると思います。
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