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心電図で「slow VT」というアラームを目にすることはありませんか?
そのアラームが鳴ったとしても、あまり対応することは少ないと思いますが、どのような状態なのかを気にしたことはありませんか?
今回は、そんな不整脈についての話です。
目次
促進性心室固有調律(AIVR)とは
「siow VT」(スロー VT)と呼ばれている不整脈は、促進性心室固有調律(AIVR)といいます。
AIVRは、心筋梗塞などにより心筋に障害(ダメージ)を負うことにより生じます。
心筋が障害されると、その周囲の心筋が興奮状態となります。
興奮状態となった心筋は、その部位の自動能が亢進するのです。
心室が障害され、心室が興奮し自動能が亢進してしますと、洞結節の自動能のスピードを上回ってしまいます。
そうすると、AIVRが生じます。
ワイドQRSである理由はPVCなどの期外収縮と同様です。
AIVRが生じても、ほとんどの場合は循環動態に悪影響はなく、自然と元々の洞調律へと戻ることがほとんどです。
それでは、波形をみていきましょう。
判断のポイントは
①幅の広いQRS波(ワイドQRS波)が、一定のリズム(60~100回/分)で出現する。
②P波とQRS波が関係なく出現している。
P波とQRS波がバラバラなのは、心室での自動能が亢進しているため、洞結節からの刺激(P波)とは関係なく心室が収縮しているためです。
波形自体はワイドQRSが連続しており、VTと同様に見えるかもしれません。
しかし、VTはリエントリー性の頻脈となりますが、AIVRはリエントリーの発生はないため頻脈となることはありません。
促進性心室固有調律(AIVR)は、以前「siow VT」と呼ばれることもありました。
しかし、VT自体が頻拍を示す言葉であるため、現在はほとんど「siow VT」とは呼ばれなくなりました。
促進性心室固有調律(AIVR)を見たときの対応
促進性心室固有調律(AIVR)の危険度は小です。
発生した際には、バイタルサインの観察を行い、循環動態の変化がなければ特に対応の必要はありません。
しかし、一応Drへ報告が必要です。
循環動態に変化があった場合や、自覚症状が出現した場合にはすぐにDrへ報告し、診察してもらいましょう。
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