目次
WPW症候群とは
通常、洞結節からの電気刺激は刺激伝導系に沿って伝導することにより心臓は収縮します。
WPW症候群の大部分では、ケント束と呼ばれる側副伝導路が存在してうことにより発生します。
電気刺激は、心室から心房へとは伝わらないという大前提があります。
しかし、WPW症候群ではケント束があるために、そのケント束を通って心室から心房へと電気刺激が伝わってしまうのです。
さらに、その電気刺激はリエントリーとなり、本来の洞結節の刺激よりも早く刺激伝導系へと電気刺激が伝わってしまうのです。
ケント束を通り、早く刺激が伝導されているために、心電図波形上ではデルタ(⊿)波を伴うQRS波となることが特徴です。
それでは波形です。
判断のポイントは
①デルタ(⊿)波を伴う
②QRS波が延長している(QRS波の幅が広い)
③PQ間隔が短縮している
モニター心電図のみでWPW症候群を判断することは困難な場合があります。
必要に応じて12誘導心電図をとり、デルタ(⊿)波が分かりやすいところを探しましょう。
WPW症候群を見たときの対応
WPW症候群の危険度は中です。
自覚症状や頻脈でなければ、基本的には経過観察です。
治療
・必要に応じてカテーテルアブレーションによる根治治療が行われる場合があります。
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