看護師はやりがいのある仕事だと思います。しかし、「やりがい」と言っても、それは人によって様々です。
今回は、看護師として働いている中でのやりがいについて、やりがいが持てないことによる弊害について実際の例を見ながら考えていきたいと思います。
目次
やりがいとは
まずは、やりがいとはどのような意味なのかを見ていきましょう。
事に当たる際の充足感や手応え、張り合い。過去に行った事について評価する場合は「やり甲斐があった」の他に「やった甲斐があった」とも表現する。
引用:日本語表現辞典Weblio辞書
仕事をしている中で充実している、手応えや張り合いがあれば「やりがい」があると言えるようです。
あなたは、どのようなときに充実感や手応え、張り合いを感じますか?
給料を貰ったとき、患者さんに「ありがとう」など感謝の気持ちを示されたとき、高度な医療を実践できているとき、人間関係が良好なとき
など様々な「やりがい」を感じる場面があると思います。
では、逆に「やりがい」を感じることができないために転職などを考えている方もいると思います。
それでは、やりがいを持って仕事ができているTさんと、やりがいを感じることができず転職を考えているKさんの事例を紹介していきます。
やりがいを持って仕事ができているTさんの事例
看護師を取得後、循環器病棟で主に働いていたTさん(40歳代)。ある病院が開院するため、開院スタッフとしてS病院に転職しました。
元々、循環器で働いており循環器疾患をはじめ、心電図や心臓カテーテル検査、心臓リハビリテーションなどの知識が深く、病棟スタッフからも頼られ、現在は係長という役職を与えられています。
Tさんにお話を聞きました。
「最初は介護士として働いていたんだけれども、看護師になって本当に良かったと思います。
介護士のときは、施設に働いていて夜勤のときはおむつ交換も一人でまわらなければいけなくて大変だった。
看護師になって、いろいろ仕事も任されてすごくやりがいがありますね。もちろん給料面でも前よりも良く、充実した毎日を送ることができています。」
と笑顔で話してくれました。
実際、Tさんは医師と対等に会話し、患者へのケアチームの中心として活動していました。また、スタッフの育成のため研修の講師も行い、病院内での信頼も得ている様子でした。
やりがいを感じることができず仕事をしているKさんの事例
Kさんは関東の看護学校を卒業後、
関東の総合病院の循環器で3年働きました。
その後、実家のある東北の田舎のA病院に転職しました。
転職する前は、働くならどんなところでもいいと思っていたKさんですが、実際にA病院で働きはじめてから考えが変わったと言います。
「A病院を辞める時には、転職先はどんな病棟でも、どんな病院でも良いと思っていました。しかし、田舎に帰り、転職した先のA病院で、都会と田舎の差を感じました。
都会の病院では当たり前にできた検査や処置、普通に使っていた物品が、田舎の病院では無いものも多かったです。一番ショックだったのはA病院だけではなく、近くの総合病院でも心臓カテーテル検査が行えないということでした。
今まで当たり前だと思っていたことは、実は恵まれていたこともあったのだと実感しました。」
仕事に対するモチベーションも低下しており、Kさんは、今のA病院を1年間働いた後に転職を考えているようです。
「どうせ、都会のような医療や看護ができないのならば、今まで経験したことのない精神科とかに行こうかな。」
自分に合う働く場を求めて、情報収集をしているとのことでした。
転職は、情報収集をしていても実際に働いてみなければ分からないことも多く、非常に難しいと思います。
転職が上手く行くことをお祈りしています。
まとめ
心身ともに辛いことがある看護師という職業を続けていくためには、「やりがい」を見つけることがモチベーションを保つために大切なんですね。
やりがいを持つことで、仕事だけではなく、プライベートな生活でも充実感が増し、より頑張れますね。
私自身も、仕事が嫌になるときが多々あり、まだまだ仕事に「やりがい」を持てていないのだなと実感しました。
私も仕事の中にやりがいを見つけて、充実した看護を提供していきたいものです。
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