心電図上の頻脈から不整脈を判断する考え方

 

心電図でSR(洞調律・サイナスリズム)であったはずなのに、いきなり頻脈となって何の不整脈か判断に困ったことはありませんか?

そんな時は、どのようにして頻脈を判断すればいいのかについて説明していきたいと思います。

目次

頻脈性不整脈とは

そもそも頻脈とは何でしょう?

頻脈とは、100回/分以上の心拍数がある状態をいいます。通常の心拍数は安静時60~90回/分程度といわれており、それよりも心拍が速い状態をいいますね。

しかし、頻脈と言っても実は種類があるのです。それらは、頻脈性不整脈と呼ばれ代表的なものに心房細動(AF)や発作性心房頻拍(PSVT)などがあります。

今回は、心電図でそんな頻脈性不整脈を判断できるようにしていきましょう。

目安となるようSR(洞調律・サイナスリズム)の波形もしっかり覚えておきましょう。→洞調律について

ワイドQRSであるか

心電図で頻脈であると判断したら、最初にその心電図上でQRSがワイド(幅が広いQRS)であるか見てみましょう。

SR(洞調律)であれば、QRS波は幅が狭いものです。

ワイドQRSが連続で、ほぼ一定の間隔で発生しているならば、それはVT(心室頻拍)である可能性が考えられます。波形も見ていきましょう。
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VT(心室頻拍)は、心室が十分に拡張する前に、収縮が起きてしまうために空打ちのような状態です。症状として動悸・呼吸困難・血圧低下・めまいなどが起こります。

pulseless VT(脈なしVT)といって、動脈触知ができないVT(心室頻拍)である場合には、意識消失を起こす可能性が高く非常に危険です。すぐにバイタルサインなどを計測後、Drへと報告しましょう。

《不整脈の復習をしましょう》⇒VT(心室頻拍)

 

心電図上P波はあるのか

心電図で頻脈であると判断したら、次にその心電図上にP波があるのかを見てみましょう。

もしP波がなくR-R間隔が不整であれば、その頻脈はAF(心房細動)である可能性が高いでしょう。AF(心房細動)は、心房内で350~500回/分という数の電気刺激が起きているために頻脈傾向となってしまいます。

さらに、元々もの基本調律がSR(洞調律)であった場合にはPAF(発作性心房細動)と呼ばれる状態です。頻脈であるため心拍出量が低下するため血圧低下などの症状が出現する可能性が高いため、すぐに12誘導心電図をとってDrへ報告が必要です。

 

《不整脈の復習をしましょう》⇒AF(心房細動)PAF(発作性心房細動)

 

その頻脈は突然起こったのか

ここでは、洞性頻脈、AFL(心房粗動)、PSVT(発作性上室性頻拍)の3つの不整脈の可能性を考えていきたいと思います。

徐々に頻脈となった場合

幅が狭いQRS波で、徐々に頻脈となっている場合には洞性頻脈であることが考えられます。

洞性頻脈は健常者でも起こります。運動をする時などに心拍数が上昇することは正常な身体の反応です。

しかし、安静にしていても頻脈となる場合は何らかの異常がある可能性が考えられます。波形も見ていきましょう。

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徐々に脈拍数が増加し頻脈となる場合には、洞性頻脈の可能性を考えてみましょう。そのためにも、普段の心拍数を把握しておくことが大切です。

 

突然に頻脈が起こった場合

幅の狭いQRS波で頻脈が突然に起こった場合には、AFL(心房粗動)かPSVT(発作性上室性頻拍)の可能性が高いです。

どちらもリエントリー性の不整脈で、突然に頻脈となることが考えられる不整脈です。

しかし、AFL(心房粗動)かPSVT(発作性上室性頻拍)をモニター心電図で判断することは困難です。そのため、必要に応じてATP製剤を使用して精査を行います。

それぞれの波形を見ていきましょう。まずはAFL(心房粗動)です。

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続いてPSVT(発作性上室性頻拍)です。

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AFL(心房粗動)が4:1であれば見比べることは可能ですが、2:1や1:1となると判断が難しくなります。

 

《不整脈の復習をしましょう》⇒AFL(心房粗動)PSVT(発作性上室性頻拍)

 

まとめ

今回の内容を頻脈を判断する目安としていただけたらと思います。

判断に困ったら、一つずつ考えていきましょう。

 

※この他にも、頻脈をきたす不整脈としてMAT(多源性心房頻拍)があります。また、AFL(心房粗動)などの場合であっても脚ブロックがある場合にはワイドQRSとなりVT(心室頻拍)と間違う可能性があります。疑った場合には、必ず12誘導心電図をとるようにしましょう。

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